常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

日本英語教育史学会 月例会感想

再びinahoです。私も多くのゼミ生と同じように、7月20日(日)に拓殖大学に開催された日本英語教育史学会に参加させていただきました。今回は寺沢先生のご著書『「なんで英語やるの?」の戦後史』を素材に発表そして議論まで行われました。一つの題材をもとに多くの先生方のさまざまな考え方を拝聴でき、自分の英語を取り組む際のとても良い刺激になりました。

現在では中学校で英語を学習することは当たり前になっていますが、中学校の英語が(事実上の)必修化になったのは戦後からです。寺沢先生はなぜ戦後に英語が必修になったのかを様々な社会的背景をもとに仮説を立て、分析し、「英語の必修化は偶然の産物である」という立場をとられました。

戦後の政治的、経済的な時代背景が外在的な要因となり、偶然にも英語科へ作用したという主張は今までに考えたこともありませんでしたし、英語が好きで学ぶ者として衝撃を受け、同時にとても興味深く感じました。また、議論の際にこの時代を経験されている団塊の世代の先生方の話も、その時代を知らない私にとっては初めて聴くことが多く、とても勉強になり、また、今まで以上の興味をそそられました。

前回に引き続き今回も参加させていただきましたが、毎回自分の未熟さを実感するとともに、知識の大きな収穫、そして学習意欲も駆り立てられ、本当に良い刺激を受けております。次回は広島県で行われるということで物理的に行けませんが、またこちらで行われる際には参加させていただきたいです。(Inaho)