常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

教育実習報告(白金支所)

6月2日から20日に母校の中学校で教育実習を行ってきました。そこでは、1年生と3年生の英語の授業を17コマ担当させて頂きました。使っていた教科書はUG先生のNew Crown(三省堂)です。
 実習先の生徒は皆落ち着いていて、教師に言われたことを素直にできていました。それは英語の授業も例外でなく、授業規律がしっかりとしていました。例えば、教師が教科書の内容について板書し、その説明を口頭で行うときは、生徒全員がペンを起き、教師の話に耳を傾けていました。教師が書き写すように言うと生徒がノートを取り始めます。生徒が話をよく聞いてくれているのはとても嬉しく、慣れると進めやすかったです。しかし、指示が曖昧になったり、自分がクラスのルールを分かっていなかったりすると、生徒が戸惑ってしまうことがあったので、生徒への指示は難しく感じました。
 授業の展開としては、「聞くこと」「話すこと」を中心としたパターンプラクティスを多く取り入れ、英語の音をインプットさせることに注力しました。十分に練習させた後、インフォメーションギャップを利用した活動などでアウトプットさせたりもしました。生徒は、小学校からALTの英語を聞いているということもあるのか、英語の音にはとても慣れ親しんでいて、口頭でのコミュニケーションは練習ですぐにできるようになりました。しかし、読み書きになるとエラーが増え、音と文字の接続には更に時間を要すると思いました。また、それら4技能を統合させるような授業の難しさも知ることとなりました。
 指導教諭の先生からいつも授業実習の後に言われていたことは、「もっと生徒に英語を使わせなければいけない」ということと、「生徒の目線に立ちなさい」ということでした。英語を使わせることに関しては、3週間の実習を通して手がかりの一端に触れることが出来たように感じています。実習で悩んだことの一つが、生徒の目線に立つことでした。小学校で英語に触れてきてはいるものの、1年生は初学者です。新出文型の説明や訳の与え方にもっと工夫が必要だったと感じています。自分がもし新しい言語を学ぶとき、もしくは自分のレベルよりはるかに難しい英語を学ぶときを想像して、本当に練習量が十分であるかを考えるのが私にはとても難しかったです。クラスには様々な生徒がいて、全員が揃って授業についてこられるわけではないからです。大学の授業では知ることが出来ないことでしたので、とてもいい勉強になりました。
 英語とは離れますが、実習で非常に悩んだのが道徳の授業です。道徳は、3コマを見学、1コマを教壇実習させて頂きました。特に難しいと感じたのは、発問でした。教壇実習では、生徒に葛藤させるような場面を作れませんでした。英語のように生徒に分かりやすく伝える授業と違うことをしっかりと学ぶことができました。また、道徳の教科化が言われている中で、評価の面をどうしたら良いのか不安にもなりました。英語だけでなく、道徳もまたコツコツと勉強していきたいと思います。
 教育実習を通して、教師の仕事の忙しさと肌で感じることが出来ました。しかし、実習の間にさせて頂いたことは教師の仕事のほんの一部ですので、実際に教師になる前に身につけておかなければならないことが山積していると感じました。そのうちの一つが時間の使い方です。私は、実習の間に採用試験の勉強も進めようと考えていましたが実際は教材研究や指導案の作成で精一杯になってしまいました。原因は自分のしなければいけないことを、時間を決めて行えなかったことかと思います。まずはそこから鍛えていきたいです。そして、教師になったときには、様々な仕事の間に自己研鑽に励めるようにしたいと思います。(Cherry)