常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

介護体験報告

先日、介護等の体験として某特別支援学校に二日間行って参りました。今まで障碍を持った方と接したことはありましたが、この二日間を通して数多くある障碍の一部を理解し、彼らのような障碍を持つ方に対する意識が変わりました。
 私は幅広くさまざまな障碍を持った生徒のクラスに配属されました。このクラスの生徒の共通点は、全員、下半身を自由に動かすことができないので車椅子で生活しているということです。肢体を自分の意志で自由に動かすことができず、車椅子の乗り降りはすべて先生方が数人で行うという生徒もいます。排泄物の処理や食事なども先生方が行っており、私も手伝わせていただきました。食事では自分で食べることができる生徒もいれば、点滴での食事、直接胃へ栄養を送る食事、と生徒の障碍によって様々な方法で食事をしていました。全く話すことができない生徒がいたり、私にニュースの話題で話しかけてくる生徒がいたり、知的障碍もとても個人差がありました。
 初日では、会話ができない重度の障碍を持つ生徒との接し方が分からず、会話ができる生徒とばかり話してしまいました。どう接すればいいのか、現場の先生に聞いたり帰宅後肢体障碍について調べ直したりしましたが、漠然とした答えも出せぬまま二日目になりました。二日目は初日と比較すると活動的な授業が多く、音楽で楽器を使った授業や、遠足の事後学習にゲームを取り入れた授業などがありました。生徒たちと共に授業を楽しむことによって、昨日分からなかった答えが見つかりました。
 この二日間を通し、言語なくして人間と関わることを学ぶことができたと強く感じます。頭の中では言語がなくても心でコミュニケーションがとれるだろうとは思っていましたが、本当に心と心でコミュニケーションがとれたことに大きな喜びを感じたのはこれが初めてです。今回学んだことを糧に、将来に繋げたいと思います。(inaho)