常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

教育実習報告#6

5月27日から6月14日の3週間、福島県にある母校の中学校で教育実習を行ってきました。2学年と3学年の4クラスを担当し、研究授業を含めて計18コマの授業を担当させていただきました。

<大変だったこと>
素直で勤勉な生徒が多く、教育実習生の授業にも協力的な雰囲気があり、授業がしやすい環境でした。しかし、2週目からの授業実践では、急遽授業数を増やすことになったこともあり、時間に追われ、授業をこなすことで頭がいっぱいでした。興味深い授業をしようというところまで気持ちがいかず、ミスのない無難な授業をするのに精いっぱいになってしまったと反省しています。また、そのような自信のなさや余裕のなさが、授業を通して生徒に伝わってしまったように思います。指導教諭の先生からは、基本的なことはできているが、覇気がなく、伝えようとする気持ちが足りないというお言葉を頂きました。また、その先生はユーモアもある方で、先生が授業をされるとクラスが元気になるので、自分の授業との雰囲気の違いにも悩みました。
 3週目からは時間的な余裕ができたこともあり、2週目の反省を活かした授業をすることができました。まず、基本文法の例示の仕方を工夫しました。生徒に興味を持ってもらえるように、教科書とは違った例文を考え、ちょっとした絵を黒板に書くようにしました。また、本文の導入をしっかり行うようにしました。例えば、背景知識に関するクイズをしたり、写真をプロジェクターで見せたりといったことを行いました。本文の導入をしっかり行うと、思った以上に生徒からの反応がありました。さらに、生徒の発話練習を増やすために、2分間計っている間に何回本文を読めるか、といった活動などを取り入れました。これらのことにより、生徒の活動も増え、授業に立体感が出たように思います。また、授業に慣れてきたこともあり、以前より堂々と話せるようにもなりました。

<心掛けていたこと>
 生徒と沢山の触れ合いがもてるように心掛けました。そのために、連絡帳や自主学習ノートへのコメントの記入を積極的に行いました。また、自己紹介カードを作り生徒に配布しました。そして、生徒の名前を使い呼び掛けるようにしました。朝と帰りのホームルームでのあいさつの際は、自身の中学時代の話など、自己開示もするようにしました。さらに、親しみやすさを感じてもらえるように、なるべく笑顔でいるように心掛けました。
授業中心掛けていたことは、教室を広くみて生徒に対してしっかり反応することです。また、列指名や出席番号による指名など、様々な指名方法を組み合わせ、発言が一部の生徒に偏らないように工夫をしました。

<研究授業について>
研究授業では、丁寧に許可や依頼ができるようになろうという目標で、“May I~?”“Could you~?”の表現を扱いました。1.基本文の確認2.新出単語の練習3.本文の訳4.対話練習5. ペアでの発表という流れを予定していましたが、指導教諭から、対話練習が足りないというご指摘を頂いたので、段階的な対話練習も取り入れて研究授業を行いました。クラスの生徒の協力もあり、最後のペアでの発表では、生徒たちの明るさを引き出すことができました。

<3週間を通して>
生徒たちの元気な挨拶や熱心に勉強や部活に取り組む姿から、毎日新鮮なエネルギーをもらうことができました。そのような中で、生徒1人1人と話してみると、それぞれがそれぞれの色を持っていてとてもおもしろいと感じました。また、先生方の真剣に生徒と向き合おうとする姿勢に心を動かされることも多くありました。そして、3週間の実習でとにかく自身の伝える力のなさを痛感しました。教師は指定された教材を使用しながら、どれだけ生徒の印象に残る授業ができるかに力量が現れるのだと考えます。今の私には、声の使い方などの基本的な部分から、教科への深い知識まで、大勢の前で伝える立場を担うだけの力が足りていないという危機感を持つことができました。また、自分とあまり共通点のない生徒に対しては、コミュニケーションが消極的になってしまったことが多く、普段の人間関係において、限られた狭い中に安住してしまっていたことも反省しました。これからは、楽しみながら伝えることのできる教師を目指し、言葉にして伝えることと積極性を大切にしながら生活していきたいと思います。(GLU)