常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

教育実習報告#3

 私は、5月20日から6月7日までの3週間、千葉にある母校の中学校で教育実習をさせていただきました。そこで1年生、3年生の英語を担当させていただきました。

〈大変だったこと、工夫したこと〉

 私が3週間授業で悩んだ事は、授業全体50分の流れと重点をどう作るかということです。まずそこには、中学1年生と3年生とでは英語の理解度、習得度に雲泥の差があることが大きな壁でした。1年生は小・中連携から外国語活動とつながりはあったものの、1年生は未だにアルファベットが書けない、英単語の発音が分からないといった生徒が見られました。それとは逆に3年生はクラスの過半数近くの生徒が塾に通っていたりし、これからの授業内容が既に学習済み(英文法)という生徒も少なくはなかったです。これらのことを常に念頭において、50分の授業を作らなければならず、いかに授業を行うか常に教材研究などに試行錯誤していました。
そこで私は、それぞれの1年生と3年生での段階での進め方を自分なりに決め、教材研究やワークシート作りを行ってきました。具体的には以下の通りです。

 まず、1年生では単語の復習をピクチャーカードやフラッシュカードを多く用いたり、ときにはiPadを用いて視覚的に文法の定着に努めたり、興味をそらさせないこと、ペアを作らせてから発問を行うなどし、一人で活動して苦手意識を作らせない発問の仕方など工夫を加えたりしてきました。
 また、3年生では新出の文法項目を導入する際、これから学ぶ子に合わせワークシートを毎回作り、スモールステップ式で確実に知識の習得を全員ができるようにする教材研究に力をいれていきました。そして、新しい項目を用いて生徒の言語活動の充実を図りアウトプットの機会を多く作るように毎回工夫を加えていきました。具体的には、3年生は単語をどれだけチームで書けるか、Quick Responseを用いたりし、既存の英語の学習分野のアウトプットに重点をおいていきました。

〈精錬授業〉

 精錬授業は実習最終日に1年生を担当することになり、授業を行わさせて頂いた。準備は1週間前から準備をし、教材研究も何度もやり直しては戻しを繰り返し納得するまで作成したり、1年生対象のアンケート作り・集計をし、習得度を把握し最大限の努力を行ってきました。そして、授業直前の休み時間に指導教官から”自分の持ち味や長所を出していきなさい”というお言葉を頂き、”明るく楽しくなれる授業の雰囲気作り”を心がけました。

 その後の反省会では校長先生、教頭先生をはじめ授業にいらした先生からご講評をいただき、幸いに全先生から”明るく活発な授業”ということを頂けたので雰囲気作りにおいては伝わったのだと自負しています。また、ワークシートを作成し今何をやっているかという目標が明確化だったので、飽きさせない授業作りができたなどというご講評を頂けることができたので苦労が報われたと感じました。

 しかし、反省すべき点として発問の仕方や視野を広げるなど、もっと考慮すべきだったと反省しています。また、板書の使い方ももっと生徒が前を見てもすぐに分かる板書計画をすべきであったとも実感しています。そして、いつもと違う雰囲気があったということをもっと念頭にいれておくべきだったことでした。

 いつもと違い多くの先生方が教室に並び、いつもは集中力が欠けている子もこの日は授業に活発であったりもしました。その際に、そのような子が前に来て発表をしたので、もっとその子に英語の時間で存在感を作ってあげたり、何か学級経営に響く言葉・一言を投げかけられたりしたらよかったのかなと感じました。また発問をし、答えを求めるのに、生徒を指名し1対1の会話になっている場面が多かったので、もっと全体に還元すべきだったとも痛感しています。つまり回答者が、”○○さんはどうですか?”などの確認を行っていきこの後で正解を発表することで、できなかった子も見つけられ全体での確認を取ったりすることができたとも反省しています。

授業の展開は上手くできたが、そこで生徒たちへの発問の仕方や、板書計画、教師の声かけなどにもっと留意していくべきでありました。

〈3週間を通して〉

 この3週間は振り返ると非常に自分はあっという間であったと感じました。それはこの実習が楽しく過ごすことができたことがあげられます。私は常に生徒と共にいることを大切にし、休み時間は職員室にはいないことを心がけました。朝、夕と部活動に参加しとにかく部員に話すことを心がけたりもしていました。

 また、2週目は体育祭もあったのでその週は、一緒に大縄の練習をしたり、生徒と本気でグランドで足の速さを競ったりと、ふれあいの時間をどこでも作りました。そうしたことで自分の時間はないけれどもそれ以上の生徒の笑顔に囲まれ、言葉では表せない時間が過ごせました。

 最後に教師という職は、先に述べたが本当に自分の時間がないと実感しました。授業はもちろん他にも、朝は部活動、休み時間は校内巡視そして部活動や、下校指導、生徒指導にパトロールなどなど非常に多岐にわたります。あり得ないことが毎日起こり、当たり前がない職だと実感しました。

 しかし、逆に言えばこれほど人に影響力がある職と実感しました。3週間という期間に教員の大変さはもちろん他に、重大さ、素晴らしさ、崇高さを実感できた。それと同時に、教員になる上での自分とのギャップを把握できた実りある時間を過ごさせていただきました。実習校の先生方、大学の先生方そして、生徒たちのおかげです。これらを将来生かし伸ばせるようにステップアップし日々修養に努めてゆきます。(Heaven)