常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

slip[fall] through the cracks

カトリック教徒のフットボール・リーグが、男子専用のリーグになってしまうそうです。

'More than able to hold her own,' girl gets boot from Catholic football league

According to the archdiocese, budget cuts and personnel changes allowed Caroline to slip through the cracks, but she actually should've been denied the opportunity to play when she initially applied in fifth grade.

http://edition.cnn.com/2013/02/14/us/philadelphia-archdiocese-boys-only-football/index.html?hpt=us_c1

今回取り上げる表現は、slip through the cracksです。辞書で調べてみると、fall[slip] through the cracks「(不注意で)見落とされる,無視される」(『ウィズダム英和辞典 第二版』三省堂)と定義されていました。The Free Dictionaryには"to be not noticed or dealt with"と書かれていました。ちなみに、slip throughは「(誤り・違法行為など《をした人》が)調査{捜査}の目から漏れてしまう」(『ウィズダム英和辞典 第二版』三省堂)、fall throughは「(計画などが)失敗に終わる;むだになる,抜け落ちる」(ibid)という意味もあります。直訳からの推測ですが、割れ目、すき間に滑りこむ(落ちる)事で周りから見えなくなり、「見落とされる,無視される」という意味になるのではないかと私はイメージしました。
男女平等という言葉もあり、男であるか、女であるか。それは大した事のない差だと思えなくもないですが、それは大きな差なのかも知れません。性別に関する問題はなかなか難しいと思います。(Astroriver)