常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

blow

本日は、危機的な状況から首位を守りきり、優勝したプロゴルファーの話です。

On Friday, Charlie Beljan thought he was dying at the Magnolia Golf Course in Florida, with his professional golf career also about to take a potentially fatal blow .
(中略)
The good news kept coming for Beljan, who also pocketed a winner's check for $846,000.

http://edition.cnn.com/2012/11/12/sport/golf/beljan-pga-tour-golf/index.html?iid=article_sidebar

ここで取り上げるのはblowです。blowといえば、「吹く」という意味が思い浮かびますが(私だけでしょうが...)、ここでは名詞で「一撃」や、「[比喩的に](…への)打撃」という意味です。(『ジーニアス英和辞典 第4版』大修館)つまり、「彼のプロゴルファーとしてのキャリアにも致命的な一撃を食らわせる可能性がある」のような意味で使われていると解釈しました。

また、もう一つ気になったのが、この記事で使われている動詞としてのpocketです。辞書を見る限りだと「(通例不正な方法で)〈金など〉を自分のものにする、着服する」(『ジーニアス英和辞典 第4版』大修館)という意味で、例文も悪い意味のものしかなく、なぜここでpocketだったのだろうと思いました。私はearnが最初に思い浮かんだのですが、英辞郎on the webを見てみると、「大金を稼ぐ」でearn a packetなど、言い回しはたくさんあります。通例ということなので、稀にいい意味でも使われることがある、という例が今回の記事だったのでしょうか。色々考えていましたが、過去に先輩がこのpocketを取り上げられていて、大変わかりやすく解説してくださっていますので、リンクさせていただきます。cf.http://d.hatena.ne.jp/A30/20110726/1311691399

それにしても、こういう状態になってまで勝ちたい、と思えるのは守るべきものがあるからなのでしょう。すごく尊敬します。そしてルーキーで優勝は本当に素晴らしいです!これからも頑張ってほしいと思います。(Haramii)