常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

go berserk

Goal.comから英語表現を拾います。差別発言をしたチェルシージョン・テリー選手に対する処罰が今イングランドのスポーツニュースを賑わせています。

'He's helped so many people!' - Chelsea fan goes berserk after John Terry hearing

One Blues follower who attended the club captain's trial at Westminster Magistrates' Court in July vents his anger at the FA's punishment of a four-game ban and £220,000 fine

http://www.goal.com/en/news/9/england/2012/09/28/3409771/hes-helped-so-many-people-chelsea-fan-goes-berserk-after?source=breakingnews

今回拾う英語表現はberserkです。手持ちの辞書には載っていなかったので、まずは意味から推測しようと思います。UG先生も言及されていたように、go+形容詞の語法は正常な状態から逸脱した、好ましくない状態を表すこともあるので、berserkはマイナスのイメージを持つ形容詞である事は推測できます。(go national - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から)

そこで他の辞書を調べてみると、「凶暴な」という意味(『新英和中辞典』、研究社)がありました。この単語の起源はノルウェー語で元々は北欧神話・伝承に登場する異能の狂戦士に由来しています。(Weblio辞書)そして発音にも注意が必要です。ノルウェー語では「ベルセルク」と発音するらしいのですが、英語の発音記号は/bɚ(ː)sˈɚːk/となっています。私ぐらいの世代の方は「バーサーカー」と聞くと何か思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。
go+形容詞の用法で見出しがあまり良くない様子を表していることはわかりましたが語源まで調べてみるとチェルシーファンが今回の判決で怒り心頭となっている事がよりイメージしやすくなりますね。(EnDough)