常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

nonplussed(回答)

質問に回答します。内容は赤文字箇所が,「当惑している、閉口している」(bewildered, be unsure how to respond)か,「人が落ち着いた、平静な」,「意にもかいさない、まったくなんとも思っていない」(unimpressed, unfazed),どちらの意味で使われているかというものです。

Stuart Cundy, head of the homestay organization that is hosting the students in Taranaki, was nonplussed at the fuss his visitors had created. “I’ve been traveling with them for an hour-and-a-half on a bus and I haven’t heard a sneeze,” he told the New Zealand Herald. Health Minister Tony Ryall said the quarantine response was precautionary.

私は「意にもかいさない、まったくなんとも思っていない」という意味で使われているのではないかと考えました。理由は2つあります。

まずnonplussedしたのは,本文の動詞の時制や文の流れから判断して,「検疫が行われた→バスに乗った→インタビューを受けた」後だということです。こんなに騒ぎになっているのなら,検疫の話しが生徒がバスに乗る前に運転手の耳に入っていてもおかしくありません。検疫の事実と生徒の実態を知っていれば「閉口」はしないでしょう。

さらに「当惑,閉口」という状態が運転手のコメントと一致しているとは考えにくいと考えられます。人間は余りに突然の出来事で何が何だか分からないときにどうしていいかわからず「当惑,閉口」するものです。そうすると,「1時間半の一緒にいたが,くしゃみ一つ聞こえなかった」という論理的なコメントは相反しています。

今回は英語のcollocation等を調べる手段が見当たらなかったので,英文そのものから解釈・推測してみました。何かコメントがありましたら,よろしくお願いします。(Sugiuchi)