常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

広島・山口旅1

2人が感想記をそれぞれアップしましたので、わたしも後追いします。今回の旅は、NHKの仕事を一生懸命手伝ってくれたGPくん、Sugiuchiくんへのご褒美も兼ねていました。
                        
富士山周辺はこのように快晴でしたが(写真のフラッシュは失礼)、名古屋を出て米原にさしかかると状況は一変。いきなりの北国でした。そのため「のぞみ」は徐行運転を余儀なくされ、結局、50分程度遅れて広島に着きました。到着してまずは広島駅「むさし」の肉うどんとおむすびで飢えた若者の胃袋を満たしておきました(もちろん、経費はわたし)。時間がまだあったのでその後、タクシーで平和公園に移動。何はともあれ、原爆慰霊碑へ。
                        

                        
碑文の「安らかに眠って下さい/ 過ちは/繰返しませぬから」は、当時の広島大学教養学部 雑賀忠義教授の手によるもの。しかしながら、「繰返しませぬから」というのは、まるで被災者が過ちを繰り返したようだと大論争を引き起こした文でもありました。英詩の達人、雑賀教授の思いははるかに深いところにあったはずですが、Let all the souls here in peace ; For we shall not repeat the evilという英文ではいたしかたのない誤解でした。
                        
そんないきさつは露知らずピースサインまで出す若者。平和です。
原爆の子の像」にも祈りを捧げておきました。像のモデルとなった佐々木禎子はわずか12歳にして他界。そのエピソードは、わたしがかかわっている三省堂New Crownのレッスンでもおなじみだと思います。しかし毎年1千万羽以上寄せられる「折り鶴」について、広島市は保管に限界がきたとして、折り鶴をどうするかの論争が起きています。わたしたちが訪れたその日は検討委員会が松井市長に最終報告を提出した日でした(委員長は北川健次広島大学教授--授業をとりました)。 ということで、TBS系列のRCC中国放送)が取材に来ており、3人ともインタビューを受けることになりました(たぶんカットされたはず)。写真はSugiくんです。
                        
知識が何もないのによく答えたものです。
それからわれわれは寒風の中、さらに原爆ドームへ。現在は建物の調査中ということで写真のような状態でしたが、やはりそれぞれお祈りをして講演先にタクシーで向いました。
                        

(つづく)