常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

run on full cylinders

TOYOTAプレゼンツクラブW杯で,柏レイソルが開催国枠出場で準決勝まで進出しました。
Kashiwa keeper Takanori Sugeno−who kept out Monterrey’s first spot kick by Luis Perez and saw their keeper Jonathan Orozco strike the post−said his team never lost composure, even when the visitors were running on full cylinders in the first half and had the chance to bury Reysol.(DY 12/13/11より)
ここで取り上げるのは,run on full cylindersという表現です。「全力で,全速力で」という意味の表現ですが,runの代わりにwork,fire,hitの動詞が共起し,full以外にもallが来ることもあります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。cylinder(s)と聞くと理科の実験で使うシリンダーを思い起こすかもしれませんが,この表現では「気筒(蒸気機関内燃機関などの主要部分の一)」のことです(『スーパー大辞林』)。
試合会場である豊田スタジアムには,Monterreyのサポーターが遠方からたくさん駆けつけ,熱狂的な応援をしていました。その様子を描写した表現ですね。邪推ですが,この表現がわざわざ使われている背景には,モンテレイ市が近年工業発展を著しいこともあるのでしょうか。(Sugiuchi)