常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

平成23年度 高等学校英語研修講座  (岡山) 感想記

昨日,またまた田邉先生のご講演に参加させていただきました。今回は会場は岡山県総合教育センターです。夏休み且つお盆前のこの時期の研修としては異例のおよそ30〜40人の先生方がお集まりになりました。
今回は「音声指導における教師の役割−音(おと)指導と音(おん)指導−」というテーマでお話されましたが,ここでは「音声指導と英語力」について少し感想を述べたいと思います。
最近では,生徒のコミュニケーション能力を向上させるため,英語の授業内で音読などの活動が積極的に行われています。しかし,今回のご講演の中で,田邉先生は「音(おん)読が音(おと)読になってはいませんか」と問いかけられていました。“おん”は「おん=speech sound(意味のある音)を表し,“おと”は「おと=noise」のように表すことができます。そのため,学校で“音読”活動をしていても,それが音(おと)読(ただ読むだけ)になってしまっていたら,それは大変もったいないことをしていると言えます。
そのため,授業中に行う音声指導では,教師が「英語の個々の音」をひとつひとつ正しく発音できたり,感情を声に乗せ,「声に表情」を付けたり,またその英文,構文の意味合いや役割などを理解していたりすることが指導する上で大切になってくると先生はおっしゃっていました。
ご講演中,様々な音声活動の例をご提示されておりましたが,授業内でそれらの活動を行うためにはまず,教師自身の英語力が求められます。私も自分の音声で生徒を惹きつけられるような教師になれるよう,今後も英語と向き合っていきたいと思います。
最後になりましたが,私のような大学院生の参加を快く迎えて下さった岡山県の先生方,また,先生方の前でお話する機会を与えてくださった田邉先生。誠にありがとうございました。(gacha)

   
帰り道,田邉先生に連れていって頂いた吉備路 備中国分寺 五重の塔と岡山の田園風景