常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Dr. Clark D. Lunberry講演の感想(pear編)

昨日行われたDr. Clark. D. Lunberryの講演会に私も通訳者として参加させていただきました。講演内容は,紙ではなく池や窓といった景観の中に文字を取り入れることで,その言葉の本質をヴィジュアル化するといったものでした。Clark先生独自の発想は非常に興味深いものでした。

また,私自身の通訳に関しての反省としては次の3点が挙げられます。

まず,英語の聞き取り能力です。読み取りであれば意味を簡単につかめるような単語でも,実際にネイティブの方のお話となるとその発音やスピードについていけない箇所が出てくることを体感しました。日ごろの英語音声のインプットが足りていないということです。

次に,大意と細かな点両方の把握とそのバランスの重要性です。先に挙げた聞き取り能力の不足から,私はわからないところは訳さず内容を省きすぎてしまったり,聞き取れたとこばかりを長々と逐語訳してしまったりして,「要点」を的確に伝えられていませんでした。話を効果的に伝えるためには,田邉先生がされていたように,まず大意を伝え,そして細かな点を話の流れに即して自分で補うこと等が必要だと感じました。

最後に,人前に出て話す時の姿勢です。「大勢の人の前で上手く訳出ができるか」という不安や緊張から,私は目線が遠くまで行かず,また自信や余裕の無い姿を皆さんに見せてしまいました。通訳者というのは話者の伝えたいことを言語を変換して代弁する役割を果たすので,話者同様に聴衆のほうに目線を運び訴えかける必要があると考えます。そして前に立って皆さんから見ていただいている以上,自信を持ってはっきりと内容を伝えるのが通訳者のあるべき姿でしょう。この点で私の姿には「甘え」があったのだと痛感しております。

今回の講演会を通じて多くのことを学ぶことができました。このような機会を与えて下さったDr. Clarkと田邉先生に心から感謝いたします。(ゼミ生 pear