常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

飛び入り授業参観の感想(Sugiuchi編)

本日の午後,田邉先生のご厚意で、とある中学校の授業参観に行ってきました。授業の教科はもちろん英語です。対象学年は中学校2年生。内容は空港での入国審査の際のやり取りでした。学校参観の授業なので,詳しい内容には触れることができませんが,簡単に感想を述べさせていただきます。
授業を見てあらためて大事だなと感じた点が3つあります。1つ目は,「生徒の能動的な活動をする時間」です。教師は新しいことを授業で扱う際に,説明しがちです。そこで発問をし,生徒の「気づき」を促す手法の方が生徒の中に学んだことが残るのではないかと思いました。
2つ目は「授業のリズム」です。50分間の授業を一定のペースで行うと生徒はあきてしまいます。盛り上げるところ,ペースダウンするところ,楽しむところ,説明をするところなど,授業の中に色々なコマを作るのが大事だと思います。
3つ目は「英語に意味を持たせる」ことです。中学生はまだ英語を初めて間もないので,英語のインプット量が少ないです。そこで,学校の授業ではとにかく多く単語,熟語,定型表現を生徒に教えていきます。しかし,それだけでは英語の表層をなでただけになってしまいます。大事なのは,その英語の表現は「どんなときに」,「どうやって」使われ,「どのような意味をもつ」のかだと思います。いわゆるPragmaticsです。
以上の3点を授業にふんだんに盛り込むのは大変難しいと思います。その難しさはまだ教壇に立っていない私では,想像さえ正確にはできないでしょう。しかし,「こんな授業がしたい」という理想はいつまでも持ち続けたいです。たとえ現実は厳しくとも,それに立ち向かい,乗り越えていくだけの知識,技術,そして気持ちを鍛えていきたいと感じた本日の授業参観でした。
最後になりましたが,本日は先生のご厚意で授業参観に飛び入り参加できました。ありがとうございました。(Sugiuchi)