常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

grand coalition

菅首相の退陣時期が明確ではない中,大連立政権の話が民主党自民党の幹部の中で上がっているようです。それに関する記事がThe Japan Times Online(2011/06/12付け)にありました。以下はその見出しになります。

Track record of coalition plans not always grand
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110612a6.html

まず注目してほしいのがcoalitionです。意味は「(党・国家などの一時的)連合,合同,(政治)提携」とありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。またgrandは「みごとな・すばらしい」とありました(同上)。さらに,大連立政権は英語で「grand coalition」(同上)といい,この見出しがうまくこの二つの単語をつかって,歴史的に大連立政権の試みがうまくいっていない事を表しているのが分かります。

また「提携」という言葉からallianceを連想し,これらの二つの違いを明確にするために英英辞典のLDOCEで調べてみました。coalitionはa union of two or more political parties that allows them to form a government or fight an election togetherとあったのに対し,allianceはan arrangement in which two or more countries, groups etc agree to work together to try to change or achieve somethingとありました。この事から,coalitionが政治でよく使われる単語に対し,allianceは国家間で使われることがわかります。
これから政府はどのような方向性で事を進めるのでしょうか。(ゼミ生 To To To)