常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

abbey

さきほどroyal weddingがウェストミンスター寺院にて無事行われました。ウィリアム王子とキャサリン王妃の神々しいお姿は忘れることができません。ところで,ロイター通信電子版(04/29/11付け)には式の目玉であったroyal kissの写真が記事と共に公開されていました。以下はその記事の引用です。

Britain's Prince William and Kate Middleton married at Westminster Abbey on Friday in a sumptuous show of British pageantry that attracted a huge world audience and breathed new life into the monarchy.

http://www.reuters.com/article/2011/04/29/us-britain-wedding-idUSTRE73Q2BJ20110429

注目するのはabbeyです。辞書によると,「(もと大修道院であった)大寺院」とあります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。自分は聖堂といえばchurch,結婚式といえばchapelで行うというイメージを持っていましたが,これらの単語はどのような違いがあるのでしょうか。LDOCEで調べてみると,abbeyはa large church with buildings next to it where MONKS and NUNS live or used to live,churchはa building where Christian go to worship,最後にchapelですが,a small church, or a room in a hospital, prison, big church etc in which Christians pray and have religious servicesとありました。つまり,chapel<church<abbeyの順に大きくなることがわかりました。ちなみに(『ジーニアス英和辞典』同上)でさらに補足すると,chapelは「(学校・病院・刑務所・船などに付設の)簡易礼拝堂[室],《主にイング・ウェールズ》(非英国派,特にプロテスタントの)教会(礼拝)堂」とあり,churchは「《◆宗教的行事のほか,パーティなどの社交の場でもある。《英》では国教会の教会をさす》」とあります。今回の結婚式では英国国教会のウィリアムズ・カンタベリー大主教がいらしていたことからもchapelでの結婚式があり得ないことがわかります。またウィリアム王子の結婚式ということもあり,churchではなくabbeyで行うほうが適しているのでしょう。日本語として定着していたチャペルなどの意味を知るいい機会となりました。幸せそうなお二人の姿を見ていると,こちらまで幸せな気分になれそうです。末永く,お幸せに。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)