常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

caked in

関東・東北沖で起きた大地震の被災地には,世界各国のメディアが駆けつけています。そのメディアの多くは被害状況の大きさを伝えるものです。しかしこの被災によって,日本人の団結・思いやりの心の強さがところどころで見られていると報道しています。以下の英文はabc NEWSの動画Tsunami Engulfs Fishing Villageから一部書きとったものです。
Even if these times are hardships, we find that moments of community and compassion. This father and daughter care for the stranded puppy caked in mud.
http://abcnews.go.com/gma/video/japan-tsunami-engulfs-fishing-village-13138260&tab=9482931§ion=1206828
ここで採り上げるのは,cakeという単語です。cakeというと,あのおいしいケーキを想像するのではないかと思いますが,被災地にそんなものはあるわけありません。さらにここでは動詞で使われています。『オーレックス英和辞典』(旺文社)によると,cakeには他動詞用法の通例受身形で「(…が)べったりとこびりつく」という意味があります。そしてcakeの後ろには前置詞withかinがついてくるともありました。ここでは,動画を見ていただければお分かりになると思いますが,泥がこびりついている様子をcakeで表現しているのですね。
地震が発生してから今日で5日が経ち,被害の深刻さが徐々に明らかになっています。こんなときだからこそ,日本人が持っている「一体」という言葉を胸に,前に進んでいきたいものです。(ゼミ生 persimmon柿生)