常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

shallow focus

行方不明者の捜索および救出が難航し,未だに被害の全貌すら明らかになっていないNZ地震。今回のような大規模の被害を引き起こした原因の1つが,震源地の浅かったことだとも言われています。その震源地についてAsahi.comのEDITORIALから英語表現を拾います。
It came as a fresh reminder of how destructive a quake directly below a populated city can be. The relatively shallow focus is also a factor behind the damage.
http://www.asahi.com/english/TKY201102240262.html
震源地というと真っ先の浮かぶのがepicenterです。epi-は「上」「その上」「外」などを表す接頭辞なので(『プログレッシブ英和中辞典』小学館),epicenterは「中心の上」を指します。辞書には「(地震の)震央 《震源の真上の地表点》」(『研究社 新英和中辞典』研究社)とありました。
そして,今回はepicenterではなくfocusを用いて,「震源地が浅い」ことをshallow focusのように表していますね。辞書で調べてみるとfocusには「(地震の)震源;(場所事件などの)中心地」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)という意味がありました。ちなみに,shallow focus earthquake(浅発地震)は震源の深さが70キロ未満,deep focus earthquake(深発地震)は300キロ以上の深さで起こる地震を指すそうです(『大辞林三省堂)。
行方不明者の一刻も早い救出と現地の復旧を願っています。(院生 小山本)