常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

prime

中国から来た2頭のパンダ,比力ビーリー)と仙女(シエンニュ)が今日本で話題になっています。以下はJT ONLINE(02/23/11付け)よりUeno "Zoo's hopes up for panda cub"という記事の一部引用です。
The pair are primed to reproduce, and Xiannu may get pregnant as early as March, a hopeful Komiya said. If that happens, a cub will be born as early as June, he said.

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20110223a5.html

今回注目する語はprimeです。私はこの語を見て「主要な」という形容詞の意味を真っ先に想像してしまいましたが,記事では動詞として用いられています。そこで『ジーニアス英和辞典』(第3版,大修館書店)を調べると「〈人〉に〔試合などの〕用意をさせる〔for〕,〈人〉に〔…を〕前もって知らせる[教え込む]〔with〕」とありました。しかしこれだけではよくわからなかったので 『OXFORD現代英英辞典』(第6版,Oxford University Press)も見るとto prepare sb for a situation so that they know what to do, espacially by giving them special informationやto make sth ready for use or actionと説明されています。これらのことをふまえるとprime(v)は「何かの準備をしっかりしておく」というイメージを持つと考えられます。実際に,上野動物園の小宮輝之園長は「上野生まれのパンダを1頭でも誕生させ、絶滅させないよう協力したい」と繁殖にも意欲を示し,今回のパンダ来日のためにパンダ舎が繁殖に配慮したものに改修されたとのことです。ここにprimeに込められた園の繁殖に対する強い思いを感じることができるでしょう。(ゼミ生 pear
cf.http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011022200022

cf.http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A9C93819499E0E1E2E09D8DE0E1E2E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E0