常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

〜は愛嬌だ

私の実家は2階建てで,それぞれの階にトイレが一つずつあります。その2階のトイレに最近和英辞書『ADVANCE FAVORITE』(東京書籍)を置きました。暇なときに読むためです。そこで今日もふと辞書を眺めていると,こんな日本語がありました。
講義の間,教授のズボンの前が開いていたのはご愛嬌だった
あなただったら,この「〜はご愛嬌だった」を英語で何と言いますか。同和英辞書には以下のような英語が載っていました。
It was funny that the professor’s fly was open during his lecture.
ここで注目したのがfunnyの用法です。funnyというと何か「小馬鹿にする」というようなニュアンスがあると私は思っていました。一方「〜はご愛嬌だった」には何か「かわいらしい,憎めない」というニュアンスがあると思います。よって,上の太文字箇所の日本語にfunnyは合わないのではないかと考えたのです。
そこでLDOCEを引いてみると,funnyにはmaking you laughという意味以外にもfeeling slightly illという意味が載っていました。確かにこの二つの意味を足して2で割ると,ちょうど日本語の「ご愛嬌」という意味になるかと思われます。
私の解釈が正しいかどうか分かりませんが,このように一つ一つの単語に神経を注ぐことは大事だなと思いました。(ゼミ生 persimmon柿生)