常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

mogul

人気ロックバンドU2のボーカルBono(田邉先生は昔,彼の通訳をした経験をお持ちと教えていただいたことがあります)が経営するElevation Partners社が経営危機に直面しているそうです。Newsweek(02/07/11)にあった記事から英語表現を拾います。
Bono’s Silicon Valley Soap Opera
The drama is happening at a terrible time for the company, just as Elevation is trying to get investors to put in more money so it can launch a second fund. But investors may shy away if they believe the guy responsible for the firm’s smart bets is now leaving. If Elevation can’t raise a new fund, the firm eventually will dwindle away, a source in the Valley venture community says. And that could spell the end of Bono’s days as a tech mogul.
http://www.newsweek.com/2011/01/30/bono-s-silicon-valley-soap-opera.html
まず,確認ですが,見出しのsoap operaは以前ブログでも採り上げましたね。意味は「ラジオテレビのメロドラマ調の連続ドラマ」です(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。ここでは「Bonoの(夢)物語」とでも訳しましょうか。
cf. http://d.hatena.ne.jp/A30/20110129/1296254592
そして,今回採り上げるのはmogulです。これはもともと「ムガル人」を意味する頭文字が大文字のMogulに由来します(同上)。ムガル人は「16世紀にインドを征服」(『リーダーズ英和辞典』第2版,研究社)し,大帝国を築いたことで知られています。そこから,mogulで「大立て者,大物,大御所」という意味を持つようになりました(同上)。ここではSilicon Valley,つまりはIT産業界の「大物」という意味で使われています。(院生 小山本)