常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

exploit

松井秀喜選手のオークランドアスレチックス入団が決定しました。GMであるBilly Beaneはヤンキース時代から松井選手の獲得に興味を示していたようです。彼は以下のように松井選手を描写しました。
“He’s one of the better-known hitters in our league and certainly even known more in Japan for his exploits there as one of the greatest hitters in the history of Japanese baseball.”
今回取り上げる表現はexploit(s)です。一般的にexploitと言えば動詞で「[通例軽べつして](人)を食い物にする;(労働者など)を搾取する」という意味があります。(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。しかし,ここでは名詞で用いられて辞書には「[通例ほめて]偉業,英雄的行為,華々しい功績,快挙」と書かれていました(『スーパーアンカー英和辞典』同上)。「名前動後(めいぜんどうご)」の法則(元早大教授 故岸本能武太の命名とされる)にしたがって,ストレスが最初の音節に来るので発音する際には注意が必要です。同じ単語であるのに,品詞が変わるだけで意味が対極的になるのは面白いと思いました。(ゼミ生 camel)