常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Penny for your WikiLeak(解説)

大変遅くなりましたが,小山本先輩のご指名質問の解説をさせていただきます。まず,質問の内容の確認です。
Penny for your WikiLeak
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/eo20101203gd.html
太文字の箇所にはどんな意味が含まれているかというものでした。
http://d.hatena.ne.jp/A30/
これはPenny for your thoughts「(黙っている人に向かって)何を考えているの」という表現のもじりであると考えられます。(『オーレックス英和辞典』旺文社)この表現は,物思いに沈んでいる人などに尋ねる際に使われ,文字通りには「考えていることを教えてくれたら1ペニー払ってもいい」のように捉えることが出来ます。16世紀にはすでにあった慣用句らしく,当時の1ペニーはかなりの金額だったようです(英辞郎on the WEB)。
そしてここではWikiLeakにも注目です。WikiLeakは内部告発サイトであるWikiLeaksで問題にされている事柄について議論を行うsiteの事を指します。
https://p10.secure.hostingprod.com/@spyblog.org.uk/ssl/wikileak/index.html
記事ではデジタル化が蔓延しているこの世の中において,情報が漏れるのはさして驚くことではない,その固定観念を拭い去る必要があるのではないかと書かれています。よって,この記事の内容と上記の表現の意味を考え合わせると,
「あなたのWikiLeakについて教えてくれたら1ペニー払ってもいい」
              ↓
WikiLeaksの一連の騒動についてのあなたの意見を吐露してくださいよ」
のように解釈できるのではないでしょうか(ゼミ生 persimmon柿生)