常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

adrift

サッカーイングランドプレミアリーグアーセナルフルハムで若い力が台頭しました。ナズリ選手(23)の活躍で,アーセナルは現時点でチェルシーの抜き,リーグ戦のトップに躍り出ました。今回はそんな記事を取り上げているDY(12/6/10付)から英語表現を取り上げます。
With United’s match at Blackpool postponed because of a frozen pitch, previous leader Chelsea and Arsenal-who were both two points adrift in joint second-knew wins could send them provisionally into first place.
今回はadriftに注目します。「漂って」や「さまよって」などの語義が良く知られていますが,サッカーでは「(スポーツの試合で)〈相手に〉リードされて」という意味になります(『オーレックス英和辞典』旺文社)。ちなみにこの語義はイギリスの口語表現です。
adriftは比喩的に「(社会の)波にもまれて」という意味が含まれているように,何か不安定であるニュアンスをにおわせる単語ですね。ここから,上記の英文から「今はトップに立ったけど,今後何が起こるかは誰もわからない」というメッセージが感じ取れます。(ゼミ生 persimmon柿生)