常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

black swan

北朝鮮の韓国砲撃により,日本,アメリカ,中国の動きが活発になっています。今日(11/29/10)のJTはその様子を以下の記事内で伝えています。
Black swans abound as North lobs shells
今回の注目表現はblack swanという表現。これはオーストラリア産の「コクチョウ」を意味していますが(『オーレックス英和辞典』旺文社),ここでは「希少品,非常にまれなもの」という意味で使われています(英辞郎on the WEB)。この表現はオランダ人探検家のWilliam de vlaminghがオーストラリアで黒のスワンを見つけたことに由来するとのことです。当時はスワンと言えば,絶対に白色だったのです。しかし,彼の大発見により黒のスワンが常識的になりました。ここから「希少品」という語義が生まれました。
日本語訳のみを見ると良い意味のような気がしますが,いいニュアンスで使われないときには、「何か良くないことが起き、その影響は計り知れない。」といったような意味で用いられているようです。black swansは,北朝鮮の近年まれにみる(black swan)直接砲撃によって,いつもは起こり得ないことがおきている、それがaboundという動詞とともに表現されています。(ゼミ生 persimmon柿生)
cf: http://www.avianweb.com/blackswans.html