常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

第7回かながわティーチャーズカレッジ(camel編)

先日(11/27/10)gacha君と共に第7回かながわティーチャーズカレッジ教育学講座に参加してきました。今回のテーマは「健やかな心身の育成〜子どもたちの健康と体力の増進に向けて〜」でした。教育は「知・徳・体」のバランスが極めて重要と謳われていますが,今回の講義はその3つのうちの「体」に焦点をあてたもので,全体の前半はスライドを用いた講義,後半は実際に体を使った実技演習でした。今回学んだことを手短にまとめてみたいと思います。
前半の講義では一体「健康」とはどのような状態なのか,といった問題提起から始まり,次に現在(平成21年)と昔(昭和61年)における小中高生の体力変化を,グラフを通じて学びました。スライドに映されたデータから,今の生徒は昔の生徒より身長,体重,座高が上回っている一方,持久走やボール投げなどで著しい体力低下が起きていることがわかりました。特に女子の体力低下が顕著で,体力測定で観測開始以降最も良い記録が残っている昭和61年の半分程度の持久力しか現在の女子生徒は持ってないとのことです。この背景には生活習慣の乱れや体を動かす機会の減少などがあります。このような現状を打破するために,神奈川県は生涯スポーツ社会の実現を目指した「アクティブかながわ・スポーツビジョン」を平成16年に策定しました。このビジョンに則って,後半の実技演習では実際に体力向上のために行われている実践例をいくつか紹介していただきました。実践例の中には児童・生徒の興味・関心を引く面白いグループ活動が沢山ありました。体を使って何かを学ばせるという観点では英語の授業にも通じるところがあると思うので,今後参考にしていこうと思います。
定期的に運動をしなくなった自分にとって今回の講座は自分の健康を振り返る良い機会となりました。体は年をとっても生涯付き合っていかなくてはならないパートナーであり,すべての基本です。答申などで「知識基盤社会」(knowledge-based society)と呼ばれる文言が登場するほど今の社会全体ではスポーツよりもどちらかというと学習面に重きが置かれているような気がします。しかし,講座に参加して改めて教育現場は知識のみを上から下へ叩き込む場ではなくて,知・徳・体のバランスがとれた全人的教育を目指す場なのだと再認識しました。(ゼミ生 camel)