常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

連続講演会のお知らせ

アリゾナ大学William Grabe教授、Frederica Stoller教授連続公開講演会
主催:立教大学英語教育研究所
第1講
1.日時: 2010年12月13日(月)15:00〜16:30
2.場所: 池袋キャンパス10号館104教室
3.演題: 「リーディング・リサーチにおける7つの循環的ステージとその応用」
4.内容: 外国語教育のリサーチは、問題の発見、外国語教育における有用性、調査方法および結果の検証、効果的な教授法の開発、さらなる問題の発見へと循環的に展開してゆくべきであるが、このことはリーディングのリサーチについても同様である。本発表では、最近のリサーチの成果を上記循環の観点から検証し、新たなリーディングの教授法を論じてゆく。
5.講師: ウイリアム・グラーベ教授(北アリゾナ大学)
 
第2講
1.日時: 2010年12月13日(月)16:40〜18:10
2.場所: 池袋キャンパス10号館104教室
3.演題: 「プロジェクトを使った目的別外国語学習のすすめ」
4.内容: プロジェクトを使った英語教育は、目的別英語学習(ESP)ではその効果が広く認められている。学習者の年齢やレベルあったプロジェクトを、一般英語の学習や特定の職業や学術分野の英語の学習、あるいは従来の英語教育の教授法と組み合わせることで、実践的な言語運用能力を育成する授業を展開することができる。学習者が協働作業を通して創造的に英語を学習する授業の試みを紹介しながら、その実践方法とメリットを紹介する。
5.講師: フレデリカ・ストーラー教授(北アリゾナ大学)

第3講
1.日時: 2010年12月14日(火)15:00〜16:30
2.場所: 池袋キャンパス4号館4411教室
3.演題: 「文章読解のための新たな試み」
4.内容: 文章読解のプロセスは学習者の脳の中で処理されることであり、教師はそれを垣間見ることはできない。教師ができることは、タスクや言語活動を与えて学習者の読解プロセスを活性化させることである。これまではQ&A形式のタスクが多かったが、本発表では教科書を使って既存のカリキュラムの範囲で実践できる新たなタスクや言語活動を紹介し、学習者のリーディング能力をどう育成していくべきかを考えてゆく。
5.講師: ウイリアム・グラーベ教授(北アリゾナ大学)

第4講
1.日時: 2010年12月14日(火)16:40〜18:10
2.場所: 池袋キャンパス4号館4411教室
3.演題: 「効果が実証された新たな語彙教授法」
4.内容: 外国語学習者の抱える問題の一つに語彙不足がある。本発表ではこれまでその効果が実証されている新たな語彙教授法を、学習者のレベル、学習語彙の選定基準、語彙指導の基本原則、語彙のリサイクル教授法、文章読解におけるキーワードと語彙習得、などの視点から紹介し、外国語学習における語彙力強化に外国語教師がどのように貢献できるのかを論じてゆく。
5.講師: フレデリカ・ストーラー教授(北アリゾナ大学)

第5講
1.日時: 2010年12月15日(水)15:00〜16:30
2.場所: 池袋キャンパス14号館502教室
3.演題: 「リーディングとライティングの関係」
4.内容: アカデミックなリーディングやライティングのタスクは、どのように外国語としての英語のリーディングやライティングの能力を伸ばすことに貢献するのであろうか。この点につき、最新のリーディングとライティングの関連性に関する理論を基に、リーディングとライティングを組み合わせたアカデミックなタスクの有効性などの研究結果、解決すべき今後の課題などを論じてゆく。
5.講師: ウイリアム・グラーベ教授(北アリゾナ大学)

第6講
1.日時: 2010年12月15日(水)16:40〜18:10
2.場所: 池袋キャンパス14号館502教室
3.演題: 「ESPにおけるリーディングとライティング」
4.内容: 一般英語(EGP)から専門英語(ESP)へどう移行していけばよいのか。これまでの研究によりread-analyze-writeアプローチが有効であることが判明している。本発表では化学分野のESPを例にとり、ESP学習者がどのような観点からその専門英語を読み、分析し、模倣していけば専門性のある英文が書けるようになるのか、教員はどのような指導をすべきかなどを解説してゆく。
5.講師: フレデリカ・ストーラー教授(北アリゾナ大学)

第7講
1.日時: 2010年12月16日(木)15:00〜16:30
2.場所: 池袋キャンパス太刀川記念館3階多目的ホール
3.演題: 「リーディンとライティングのすすめ」
4.内容:リーディングとライティングの効果的な教授方法に、文章構造や展開をグラッフィック化して教えるという方法がある。そうすることでリーディングの理解が深まり、ライティング力が向上するからである。発表では、グラッフィック化の方法を紹介し、実際の教材の文章をグラッフィック化して、それをリーディングやライティング指導にどうつなげ、応用してゆくべきかを解説する。
5.講師: ウイリアム・グラーベ教授(北アリゾナ大学)

第8講
1.日時: 2010年12月16日(木)16:40〜18:10
2.場所: 池袋キャンパス太刀川記念館3階多目的ホール
3.演題: 「統合的学習技能とコンテント・ベースな教授法」
4.内容: ワークショップの形をとり、具体的な教材を使って、統合的学習技能、語彙学習、グラッフィックを使った文章構成の理解などを教室環境の中でどう指導してゆくべきかを学んでゆく。また、それらを学習者のリーディング、ライティング、スピーキング、リスニング、クリティカル・シンキングなどの学習技能とどのように統合し、英語学習を指導するべきかを紹介する。
5.講師: フレデリカ・ストーラー教授(北アリゾナ大学)

6.参加費無料
7.問合わせ先:英語教育研究所所長 鳥飼慎一郎(内線:4198)

講師紹介
イリアム・グラーベ(William Grabe)教授
アリゾナ大学英語学部応用言語学科摂政教授(Regent Professor)
言語学博士、元アメリカ応用言語学会会長(2001-2002)
代表的著書:
Reading in a Second Language: Moving from theory to practice, Cambridge University Press(単著)
Theory and Practice of Writing, Longman (共著)
Teaching and Researching Reading, Longman(共著)
Directions in Applied Linguistics, Multilingual Matters(共編)
Annual Review of Applied Linguistics, Cambridge University Press(編集者)(1990-2000).
フレデリカ・ストーラー(Frederica Stoller)教授
アリゾナ大学英語学部応用言語学科教授、教育学博士
世界19か国で外国語として英語を教える
 代表的著書:
Teaching and Researching Reading, Longman(共著)
A Handbook for Language Program Administrators, Alta Book Center Publishers(共著)Write Like a Chemist: A Guide and Resource, Oxford University Press(共著)