常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

panic stations

DY(10/10/15付),SPORTSのBRIEFS欄では,ニュージーランドのオタゴ湾内でボートがアシカに襲撃されたことについて書かれていました。実際に襲撃を受けた乗員の一人が以下のように述べています。
“I saw this dark figure looming under the boat. I felt it hit and, seconds after, water came gushing up… it was panic stations.”
今回注目するのはpanic stationです。stationを見ると当たり前のように「駅」をイメージしてしまいますね。しかし今回のケースでは「駅」の意味を用いて「パニック駅」と訳してしまっては意味が全然通じません。そこでpanicを調べるとpanic stationsで「緊急事態,パニック状態」とありました『ウィズダム英和辞典』(三省堂)。また英辞郎on the WEBではat panic stationsで「《be〜》大急ぎしなければならない,慌てふためく」,at panic stations overで「《be〜》〜を大急ぎでしなければならない,〜に慌てふためく」ともありました。stationが持つ「場所」を示すニュアンスと重なり上記のように表現されるのが分かります。
今回のように,今まで学んできた単語に縛られることなく,文脈や語の持つニュアンスをもとに表現を理解していけるようにしていきたいです。(ゼミ生Cherry-well)