常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

sharp

先日The Lost Weekendという映画を見ました。この映画はCharles. R. Jacksonの原作を映画化したもので,Ray Millardが演じるアルコール中毒のDon Birnamの4日間にわたる酒との格闘を描いています。
今回は以下のシーンから英語表現を拾っていきます,ある日,Birnamは彼女の両親に初対面することになりました。彼女の両親を待っていると彼らがBirnamの陰口が聞こえてきたのです。彼女の両親に合わす顔がなくなったBirnamは家に帰り,失望の中で酒におぼれながら兄弟にこう言い放ちます。
“Certainly I went. One o’clock sharp. I saw them, all right”
ここでのsharpは一体どのような意味でしょうか。『オーレックス英和辞典』(旺文社)によると,sharpには副詞で「(時間)きっかりに,ぴったりに」という意味があるようです。LDOCEにはat exactly 10:30, 2:00 etcと定義されています。一方,同じような表現でon timeがありますが,これは,at the correct time that was arrangedとあります。そしてこれは,アメリカの留学生に聞いた話ですが,「on timeでは5分ほどの遅れは大丈夫だが,sharpになると,時間ぴったりでなくてはならず遅れることは基本的に許されない」とのことです。ちなみにsharpは自分より身分の高い人に用いる表現だそうです。
クラシックの映画から色々な表現が学べます。将来教壇に立つ前に出来るだけ多くの映画を見て知識を蓄えていきたいです。(ゼミ生persimmon柿生)