常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

mint

先日,留学中に使用していたかばんの中から本の割引券が出てきました。WH Smithという本屋さんで,£15以上の買い物をした時に使用できるという券です。懐かしいなと思いながら見ていたところ,こんな文が書かれていました。
DO NOT MINT RETURN
mintといえば植物のミントが思い浮かぶかと思いますが,動詞の意味があるのでしょうか?
mintを辞書で引くと,「1 《正式》〈貨幣〉を鋳造する. 2 〈新語など〉を造り出す」とありました。(『ジーニアス英和辞典』第3版,大修館書店)Dictionary.comには「6. to make (coins, money, etc.) by stamping metal. 7. to turn (metal) into coins 8. to make or fabricate; invent 」と書かれています。
さらに語源のところを見てみると,"place where money is coined," O.E. mynit "coin," from W.Gmc. *munita (cf. O.Fris. menote , M.Du. munte , Ger. m・ze ), from L. moneta "mint" (see money). It meant "coin" at first in English; sense of "place where money is made" first recorded early 15c. General sense of "a vast sum of money" is from 1650s. The verb is 1540s, from the noun. Related: Minted ; minting . The adj. meaning "perfect" (like a freshly minted coin) is from 1902; hence mint condition .とありました。最初は硬貨の意味から始まり,造幣局,多くのお金,それから動詞が出来たようです。
returnはこの割引券を指していると思うのでDO NOT MINT RETURNは,「偽造割引券は不可」と書かれていると考えました。
ジーニアス英和辞典』(同上)には植物のミントよりも先にこの動詞の方が先に載っているのには驚きました。次回はyori-moneyさんです。(ゼミ生b.m.)