常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

emotional weekend(解説)

今回の質問はIt’s an emotional weekendのemotionalをどう解釈するかでした。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100919/1284870656
ご存知の通りemotionalには「感情の,感情的な,心を動かす」の意味があります。しかし,この場面,emotional weekendを「感情的な週末」といしたのでは,意味がはっきりと伝わりません。上記の1文の前後の文脈から意味を想像していこうと思います。
The museum will be open from 9 a.m. to 7:30 p.m. today and tomorrow and then on Monday for private groups, friends and Lane's five brothers and sisters before the massive takedown and storage of 350 wax figures and elaborate sets begins.
It's an emotional weekend for Lane and his staff as well as locals who have supported the attraction since 1960, when it opened at Crystal Garden and later moved to the Inner Harbour.
初めの段落の内容から,今日,明日,明後日は一般のお客さんのためではなく,オーナーの友人や兄弟などのためにWax museumを開店すると書かれています。文脈からも分かるように,この週末がオーナーや友人にとって“特別な週末”であることが伺えます。
また,emotional weekendの対象はオーナーやWax museumのスタッフ,さらには地域住民にとされています。さらに“感情的”の意味を辞書で改めて確認してみると「気持の変化を,すぐ行動にあらわしがちな様子」とありました(『新明解国語辞典』第3版,三省堂)。これらの状況から“感情的な週末”の意訳してみると,
「(開店してから)これまでの歴史を振り返る週末」,「それぞれの想いにふける(を懐かしむ)週末」,「(これまでの歴史を振り返り)Wax museumに対する気持ち(思い)を表現し分かち合う週末
といった解釈ができました。英語を的確な日本語にするのは大変ですが,毎日の(英語・日本語)読書などを通して語彙力を養っていきたいと思います。(ゼミ生 gacha)