常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

fashion

本日(9/12/10)付けのDYの一面にあるChina calls off joint gas seabed talksという記事から英語の落ち穂拾いをしていきます。
“If Japan continues in this reckless fashion, it will taste its own bitter fruit.”
今回注目する表現は,fashionです。この単語は「流行,はやり」という一般的に知られている意味のほかに,単数形で「方法,仕方,流儀」や「…のように」という意味があります(『オーレックス英和辞典』旺文社)。よって上記の太文字箇所は,「今回の拿捕のような無節制なやり方で」と捉えることが出来ます。
しかし,「方法」という単語ならばmethod,way,mannerという単語があるのになぜfashionが使われているのでしょうか。『オーレックス英和辞典』(同上)によると,
・method:理論的・体系的な方法。
・way:「方法・やり方・習慣的な方式」などを意味する最も一般的な語。
・manner:個人的な,または特色ある「やり方」。
・fashion:wayと同様に漠然と「方法」をいう格式的な語で,通例inやafterとともに句を作る。
以上のように微妙にではありますが,「外交の強硬姿勢」をこのようなbig wordを使って表現しているのではないかと考えられます。これにはこの問題を早めに終止符を打ち、中国国内の反日行動を押さえようとする北京の意図が見え隠れしています。(ゼミ生persimmon柿生)