常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

go ahead with(解答)

田邉先生からのご指名質問に挑戦します。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100909/1283996520
今回はgo ahead withの持つニュアンスについての質問でした。
早速辞書で調べてみると,go aheadで「〈計画・行事などが〉(障害・反対にもかかわらず)行われる」とありました(『ウィズダム英和辞典』第2版,三省堂)。“障害・反対にもかかわらず”という部分から,go aheadの持つというニュアンスが感じられます。
また,go aheadのニュアンスをさらに強調しているのは,直前のinsistです。改めて辞書で意味を確認してみると「(しばしば強引に,執拗に)主張する」と記されていました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。同じような意味を持つassert,claim,maintainなどと比較しても,insistは“強引に”という強いニュアンスが含まれていると明記されていました(『ジーニアス英和辞典』同上)。
もちろんこの記事の筆者は,これらgo aheadやinsistが持つ“ニュアンス”をしっかりと把握し,今回の出来事に合った単語を選択しています。
先日のゼミ合宿でも通訳時の語彙選択の難しさについて田邉先生からお話がありましたが,これは文章を書く際も同じことです。知っている単語や表現でもしっかり辞書を引き,ニュアンスを汲み取っていきたいと思います。(ゼミ生 gacha)