常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

quo

Lbow-Shoulderです。

今回はReuter通信電子版(9月7日付)の見出しから英語表現を拾っていきます。現在世界でもトップレベルの発展途上国である中国,その中国が将来を考えて政治の改革を行うという内容です。この記事の表題が以下のものです。
China can't afford status quo
http://blogs.reuters.com/columns/2010/09/07/china-needs-political-reforms-for-future-growth/
注目したいのはquoという単語です。status quoで「現状;体制」とあり,これはラテン語です(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。この意味からわかるように,表題は「中国は現状に甘んじない」というように訳せます。
またquoが他にどのような使われ方をするのか調べてみました。in statu quo「以前と変わらず,前と同じ状態で」,locus in quo「現在位置」,Quo vadis?「どこへ行くのですか?」などがあります(英辞郎on the Web)。これらの意味から,quoはなにか「現在のこと」を示している単語であることが予想できます。さらに調べているうちに,Quo vadis?が聖書の「ヨハネ福音書」や旧約聖書の「創世記」にある言葉であることもわかりました。
ラテン語由来のものではdataのように私たちにも馴染みがあるものもあります。これからは単語の由来にも注目したいと思います。次はb.m.さんです。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)
cf. http://www.geocities.jp/quaerite2002/Suzuki/Learn_sy2-4.htm