常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

boho

今回は,ついさっき届きましたTIME(8/28/10付)から英語表現を拾っていきます。4ページのPostcardという欄に,メキシコ湾を航海するGreenpeace号について書かれていました。Greenpeaceとは,クジラなどの野生動物や環境の保護を訴える戦闘的な国際団体の事です(英辞郎on the WEB)。

And a voyage that could have been chaotic worked because the boho, international crew comes together for a common purpose.

今回の注目単語はbohoです。英辞郎on the WEBによると,「自由奔放に生きる(人)」とあり,bohemianの俗語だとありました。そこで辞書で調べてみると,bohemianで「ボヘミアン」や「自由奔放な生き方をする人」と定義付けられています(『オーレックス英和辞典』旺文社)。

なぜ,「ボヘミアン」と「自由奔放な生き方をする人」という意味がbohemianという単語に共存しているのでしょうか。実は,ボヘミアンとはボヘミア地方の民族衣装や,自由放浪なジプシーの要素を持つファッションスタイルで,ジプシーのフランメンコ衣装なども,そのひとつです。ぺザント(農婦),フォークロア(民族的な),ロマンティック(詩的な)など,ヨーロッパの民族衣装をイメージしたデザインを表現する言い回しのひとつともいえます。フェミニンなレースのロマンティックな上下にウエスタンブーツを合わせるというコーディネートなど,意外な組み合わせが新鮮な印象を与えるファッションスタイルという定義もあり,「伝統にとらわれない」という意味合いが強く出ています(All About用語集)。ここから「自由奔放な人」という語義が来たのでしょう。(ゼミ生persimmon柿生)