常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

puff

 中国は世界保健機関(WHO)の「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に参加しており,来年の1月9日までに公共の場での喫煙を無くす約束をしています。しかし,今のままでは残り5カ月でこの約束を果たすことは難しい状況であり,政府は国民へ規制を課すことに奮闘しているようです。JT(8月13日付け)がこの一連の動きについて取り扱っていますが,今回はそこから気になった英単語を取り上げます。

 In recent months, China banned smoking as pavilions and restaurants in the Shanghai Expo, as well as the Health Ministry’s own 19-story office building in Beijing, the first central government agency to prohibit puffing indoors.

 気になった表現はpuffです。私のような女性がpuffと聞くと,すぐにファンデーションなどを叩く「(化粧用の)パフ」を想像します。しかし,この記事は煙草についてなので意味が通りません。そこで辞書『オーレックス英和辞典』(旺文社)を引いてみると,「息を切らす,〈タバコ・パイプ〉をぷかぷかふかす,(煙・蒸気などが)ぱっと吹き出す」とありました。ここではもちろん「たばこをぷかぷかふかす」が適切だと考えられます。また名詞では「煙草の一服」の他に「息,クリーム・ジャムなどを詰めたシュークリームのような菓子,ふわふわしたもの・大げさな賛辞」とあり,puff pieceで「誇大広告」という表現もありました。

 今年に入り中国で3歳の女の子がたばこを吸っている写真が問題になったのが記憶に新しいですが,中国ではたばこの会社が学校を支援しているほどたばこ市場の力は大きいそうです。また,3人に1人がたばこに関する病気で亡くなっていると報告されています。このような状況から,条約を守るためにも何かしら工夫をしなければいけない状態であることが読み取れますね。次は Lbow君お願いします。(ゼミ生yori-money)