常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

tapestry

2010年8月8日付けのTIMEではRussia’s Long Warという記事でテロ対策に悩むロシアについて書かれています。今回はそこで発見した英単語を紹介します。

it was the beginning of an expansion that, at the zenith of Soviet power, encompassed not just Russians but the world’s largest tapestry of subject peoples:(以下省略)

ここでの注目単語はtapestryです。意味は名詞で「つづれ織り(の布,織物),タペストリー」となります。つづれ織りとは経糸(たていと)で緯糸(よこいと)を包み覆ったような概観を呈する織物の組織の総称です(『広辞苑』第4版,岩波書店)。そして,つづれ織りが色々なものと絡み合って出来ていることから,「(出来事・事件などの)複雑さ,複雑な背景」という語義が生まれました(『オーレックス英和辞典』旺文社)。上記の英文においては,「タペストリー」と訳しておき後者の語義を含ませています。(ゼミ生persimmon柿生)