常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

chauvinism

2010年8月8日付けのTIMEはInside The Minds Of Animalsという記事で,動物の思考について触れています。今回はここで出会った英語表現を紹介します。
There are a lot of obstacles in the way of understanding animal intelligence - (中略)A tiny animal has enough to do just controlling basic bodily functions. Why waste synapses on consciousness if the system can run on autopilot? There’s more than species chauvinism in that question.
今回注目する単語はchauvinismです。『オーレックス英和辞典』(旺文社)には「ショービニズム,狂信的愛国主義」とあります。この単語の由来は,ナポレオンを熱狂的に崇拝したフランス軍兵士Chauvinとされています(『オーレックス英和辞典』同上)。
フランス語のchauvinismeは,英語のジンゴイズムjingoismと同義の政治用語です。愛国主義と言えばpatriotismが思い浮かびますが,この単語はLDOCEにもhaving or expressing a great of love of your countryと定義付けされているように,共同体に対する帰属意識である郷土愛の延長上で自国に対する強度な帰属意識を指します。一方chauvinismはLDOCEで見るとa strong belief that your country or race is better or more important than any otherとされており,愛国主義を偏狂的かつ排他的に高揚せしめて,他国ないし他民族に対する攻撃的敵対感情にまで昇華させるというニュアンスを含みます(yahoo!百科事典)。
この夏休みは自分のやりたい事に時間を注げる貴重なものです。常時英心を目指す私たちのやりたいことは…もちろん英語!!!このひと夏を,英語への“愛”を育てるいい機会にしたいですね。(ゼミ生persimmon柿生)