常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

cross swords with

1つ前の記事に続いてNewsweek(08/02/10)のThe Dirtiest Man in Chinaという記事から。
Censors have shut down blogs featuring controversial political views (called “black” content), jailed outspoken Netizens, crossed swords with Google over the official ban on certain words and phrases, and tightened controls over traditional media.
今回採り上げるのはcross swords withという表現です。ある程度,意味をイメージできるかもしれませんが,cross swords with Aで「A(人)と戦う,A(人)と論争する」という意味があります(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。
これは中世の騎士の習慣に由来するものですが,似たようなものにthrow [fling, lay] down the gauntletがあります。gauntletは騎士が身につける「(中世の甲胄(かっちゅう)の)こて」のことで,現在では「バイクフェンシング用の」長手袋;その手首おおい」にあたります(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。中世では決闘の開始時にこてを投げるという習わしがあったために,throw [fling, lay] down the gauntletで「戦いを挑む」を意味するようになりました(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。(院生 小山本)