常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

face-off

Newsweek(07/19/10)のPOLITICSから,オバマ大統領の方針に関する記事の見出しを採り上げます。
Big Business Versus Obama
Why the face-off won’t last for long.
今回はface-offにfocusします。辞書にはface-offで「〘アイスホッケー〙フェースオフ, 試合開始[再開]」とありました(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。これは「〈審判がパックなどを〉向かい合った2人の競技者の間に落とす[置く]」ものです。そこから「会談,対決」という意味も持つようになりました(『リーダーズ英和辞典』第2版,研究社)。ここではオバマ大統領とアメリカの大企業との会談,対峙を指しています。
また,このface-offで思い浮かべたのが,ニコラス・ケイジジョン・トラボルタ主演の映画Face Off(1997)です。
FBI捜査官Archer(ジョン・トラボルタ)がテロリストTroy(ニコラス・ケイジ)を捕らえたものの,TroyがLAのどこかに細菌爆弾を仕掛けている事が判明。唯一の情報源は獄中にいるTroyの弟Polluxだけだったため,FBI特殊班はArcherにTroyの顔を移植しPolluxから爆弾の設置場所を聞き出すことにするが,作戦は失敗し,顔を入れ変えたままでArcherとTroyの2人は対決することになります。この映画のタイトルは「顔(face)を剥がして(off)移植する」という意味と「対決(face-off)」を掛けています。(院生 小山本)