常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Kan: No heads to roll, yet

参議院議員選挙に関する記事からもう1つ採り上げます。今度はDAILY YOMIURI ONLINE(2010年7月13日付)の見出しです。
Kan: No heads to roll, yet
http://www.yomiuri.co.jp/dy/national/T100712004401.htm
heads to rollという表現がここでのポイントですが,辞書を引くよりもまずは自分で考えてみます。yetが後に続いていることから「何かがこれからも続いていくだろう」と予想できます。ニュースで「民主党大敗,そしてそれにもかかわらず菅総理続投の意思」ということを耳にしていたので,この見出しはそのことを言っているのではないかと判断できます。
確認のために『ジーニアス英和辞典』(同上)で調べると,Head will roll.「《略式》首切りがあるぞ;何人か首になるよ《◆将来解雇があることの警告》」とあり,自分の予想と合っていました。
さらに「英辞朗on the web」には,「【直訳】首を切られた後に(after decapitation)首が転がる→首が飛ぶ」という説明がありました。想像するとちょっと怖いですね…。この表現から,菅総理に対する周囲,そして国民の政治的不信の強さが目に見えるようにうかがえます。
今日学んだことも知の枠組み形成に役立ち,今後に活かせるといいなと思いました。これからも常時英心で自分から英語表現の面白さを見つけて反応していきたいです。
明日はカメ女さんです。よろしくお願いします。(ゼミ生 pear