常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

節約する

いよいよ夏休みが近づいてきましたね(もちろんその前にはテストや課題を終えなくてはなりませんが)。夏休みと言えば,旅行やセールなどでの買い物など,なんだかんだで出費がかさんでしまいがち。そこでTelegraph.co.ukの節約に関する記事から英語表現を拾います。
20 ways to save money this summer
Don't let summer spending burn a hole in your pocket – follow these tips to make your money go further.
http://www.telegraph.co.uk/finance/personalfinance/consumertips/7884741/20-ways-to-save-money-this-summer.html
今回は小見出しのgo furtherという表現を採り上げます。go further自体は中学生レベルの表現です。確認ですが,furtherには「距離」「時間」「程度」のすれぞれに関して「より先へ」という意味があります(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。今回の見出しは「時間」あるいは「程度」として捉えることができ,辞書にはgo (one step) furtherで「さらにもう一歩進める」とありました(同上)。
今回注目したいのがgo furtherがお金に対して使われ「より長く保たせる」という意味から「節約する」といった意味になるということです。お金を「節約する」あるいは「貯める」と考えると,私たちの多くがsave moneyをすぐに想起しても,このmake money go furtherはなかなか出てこないのではないでしょうか。
ちなみに,辞書でgoを調べると,金銭に関係したものとして「〈貨幣などが〉流通[通用, 流布]している」(例US banknotes go anywhere.)や「〈金などが〉(…に)費される」(例All his spare money goes on books.)などがあります。「節約」とは程遠い意味ですので,注意が必要です。(院生 小山本)