常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Democracy in Action

本日(07/09/10)のDY1面の写真については,斧君が何か書くものと高をくくっていましたが,夕方まで待ってもなんのactionもないので,不肖UGがとりあげます。

台湾の立法院の「乱闘」は伝統的なものです。今回もまた中台経済協力枠組み協定(ECFA)をめぐって,推進派の国民党(ruling party)と民進党(opposition party)がやってくれました。その乱闘を伝える見出しがDemocracy in actionでした。~in actionは「~が活動中」という言い回しですが(cf. surveillance camera in action ),民主主義(少なくともそれらしい活動)が行われるときに,よく使われる表現です。
中高年以上には,名画「スミス都に行く」(Mr. Smith Goes to Washington)の中で,James Stewart扮するSmith議員が発言権を行使して,体力,気力の限界までdemocracyの象徴であるspeechをぶちまけたときに,それを中継していたアナウンサーが使ったのがこの言葉だったことを覚えておられるでしょう。
ともあれここではdemocracyの理念とは違う政策をとっている中国本土との協力というtouchyなissueをめぐって,democracyを標榜して独立分離した(北京は認めていない)台湾の国民の代表であるはずの立法委員たちが非常に民主的な方法で法案を阻止している場面を皮肉ったものでしょう。英語はオモロイ!(UG)
http://en.wikipedia.org/wiki/Mr._Smith_Goes_to_Washington