常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Persimmon柿生講座#4「alpha male」

2010年6月30日,新しいドイツの首相が誕生しました。選出されたのは,ニューザクセン州首相のクリスティアン・ウルフ氏(51歳)です。彼は,指導力に問題があるのではないかと言われてきたメルケル前首相から今のドイツを引き継いだ形となりました。ウルフ氏は2008年にも当時首相であったメルケル氏の後任として注目されていましたが,その時は自分から辞退しています。このことについてTHE DAILY YOMIURI(7/2/10付け)では以下のように記述をしています。
“I was delighted I was elected in the third and last round” said Wulff, who was once seen as a potential successor to Merkel but ruled himself out of that join in 2008 by saying he was not enough of an “alpha male.”
今回注目するのが,alpha maleです。『ジーニアス英和辞典』(第4版,大修館書店)によると,「(動物の群れの)第一位のオス,アルファ雄《おどけて人にも用いる》」とあります。さらにLDOCEでは,the man who has the most power and influence and the highest social position in a particular group-used humorouslyと定義されています。また,読売新聞(7/2)では「私には権力へのあくなき意志がかけている」としていました。つまり,alpha maleは「権力欲」を想起させるnegativeな表現だということがわかります。(ゼミ生persimmon柿生)