常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Fed-exed

テニス男子シングルス準々決勝で,第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer)選手が,第12シードのトマーシュ・ベルディハ(Tomas Berdych)に敗れました。本日のDY(7/2)の1面に記事の見出しは
Fed-exed
まず,FedはRoger Federerのことです。ではexedは?辞書で調べてみると,exは前置詞で「…なし, …落ち(で, の)」という意味がありました(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。「ex interest [int. ]利落ち」のように使います(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。ここでの意味は「Roger Federerが姿を消した」というあたりでしょうか。
ただ,気になる点が1つ。exに-edが付いていることです。exに動詞用法があると思い,複数の辞書にあたりましたが,動詞用法は見つけられません。ではどうして-edが付いているのか。
おそらくこれはFedExという単語を意識した言葉遊びです。FedExFedEx Corporationの国際宅配便の商標に由来するもので,その会社を指すのと同時に動詞で「⦅時にfedexFedExで送る」という意味があります。よって「トーナメントから荷物ごと運び出された」というニュアンスも含んでいるのではないでしょうか。(院生 小山本)