常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Persimmon柿生講座#1「rabbit」

日本がベスト16で敗退してしまい,少し落ち込んでいるpersimmon柿生です。THE DAILY YOMIURI(7/1/10付け)の20面は日本対パラグアイ戦を大々的に採り上げています。今回はその記事から表現を拾っていきます。
日本がW杯でベスト16に進出したのはこれで2回目。前回は2002年日韓W杯のときで,相手はトルコ。初めての決勝トーナメント進出ということもあり,何もしてよいかわからないまま終わった印象を受けました。そのことについて記事では以下のように表現しています。
As Japan went into the nation’s biggest-ever match against a Turkish side there for the beating, Trousier’s team froze like rabbits in the headlights and the cohost’s World Cup ended in damp, dreary frustration.
なぜrabbits(太字)が使われているのでしょうか。
早速『ジーニアス英和辞典』(第4版,大修館書店)を引いてみると,ウサギには「臆病さを連想させる」とありました。日本語の「うさぎ」にはそのようなニュアンスはあまり感じられませんが,文化も変われば,ものの印象も変わります。実際timid rabbitでインターネット検索してみると数多くのサイトにヒットしました。
また,breed like rabbit「ウサギのようにたくさん子供を産む」という表現からもわかるようにrabbitには「多産」というイメージがあります。そして「多産」はsexualなイメージを持つので,アメリカの成人向け娯楽雑誌PLAY BOYのロゴにもなっています。
このように,英語では動物が何かを象徴しているということは少なくありません。みなさんも是非調べてみてください。(ゼミ生persimmon柿生)