常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問#8 「walksの面白さ」に挑戦

b.m. 04:43です。ご指名質問#8「walksの面白さ」に挑戦します。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100610/1276134230
ジーニアス英和辞典』(第3版,大修館書店)によると「職業,身分」と書かれており,そこには例文として,people in every walk [from all walks] of life「あらゆる職業[階級]の人々」とありました。なるほど,walkには歩く以外にこのような意味があるのですね。ふと,もともとこのように使われていたのか気になったので, walkの語源を辞書で調べてみました。以下はその引用です。
Old English wealcan, of Germanic origin, meant 'roll, toss' and 'wander'. The sense 'move about' and specifically 'go about on foot', arose in Middle English.
The specific noun use 'branch of activity' (various walks of science) dates from the mid 18th century, the period from which the phrase walk of life is recorded.
(Glynnis Chantrell ed.(2002). The Oxford Dictionary of Word Histories, Oxford University Press.)
以上から,walkはもともと「転がる」の意味であったことがわかります。「歩く」という意味はそのあとに,そして今回の「職業,身分」は18世紀半ば頃から使われるようになったのですね。まだまだ新聞の言葉遊びを楽しむのには時間がかかりそうです…。(ゼミ生 b.m. 04:43)