常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

立ち入り禁止

田邉先生は,研究室(office)を学生のために解放されています。特に授業前などは,学生たちが集まり,中央の机で勉強会を開いています。しかし,非常事態(a state of emergency)のときは別。そんなときは,研究室のドアに掛けてあるホワイトボードに「立ち入り禁止(〜を除く)」と書かれます。
これを英語に訳すとNobody/No Students Allowed Except ~.あたりでしょうか。つまり,日本語の発想では「入ることの許されない人物」に焦点が当てられていることがわかります。
一方,英語ではこういう場合,Staff Only/ Authorized People Onlyが普通でしょう(もちろんNo Admittance (Allowed) Except On Business「無用の者立ち入り禁止」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)のような表現もありますが)。お気づきの通り,英語の場合「入ることのできる人物」に焦点が当てられているのです。こういったことからも,英語と日本語の発想の違いを知ることができます。(院生 小山本)