常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

注目を引くmagnet

小山本先輩に続いて新聞からです。今日のTHE DAILY YOMIURI(2010年5月23日付け)のスポーツ欄に使えそうな表現がありました。「良い事はshareをする」(by 小山本先輩)精神で紹介したいと思います。記事はワールドカップへのカウントダウンが始まる中,メッシがトレーニング中に他の選手とぶつかりかすり傷(scrape)を負ってしまったのを報じるものです。
Argentina’s forward Lionel Messi is an attention magnet, no matter how small the issue.
本来ならば,かすり傷程度のことで新聞のネタになりませんよね。しかし,今期スペインリーグでトップの34ゴールをたたき出したバルセロナのエースにそのようなことは関係ありません。注目を集めるメッシを同紙は「注目の磁石」と伝えています。この磁石にはどのような意味があるのでしょうか。LONGMAN Advanced American Dictionaryで,"magnet"を調べてみると"a person or place that attracts many other people or things"と,載っていました。磁石のSとNの関係のように,メッシが磁気(magnetism)の中心になりメディアの注目を引き寄せ,引っ張りだこ状態になっているようです。
アメリカにいた時,友人が変な人に追っかけられた経験をしました。その子は以前にも変な人に話しかけられたりしていました。そんな彼女が発した一言が;
I don’t want to be a freak magnet.
でした。マグネットの使い方をさらに訊いてみると;
He is a chick magnet. She is a magnet for boys.
などとも使えるそうです。「異性からモテている」という訳語がふと頭に浮かびました。知らぬ間に異性に引き寄せられる姿はまさにmagnetのようですね。魅力に溢れたmagnetのような存在になれるよう,英語も人間性も磨いていきたいです。(ゼミ生 camel)