常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

「世界ふれあい街歩き」を観て

4月30日(金)のNHK G(第1ch. 関東地区)「世界ふれあい街歩き」が,私が留学をしていた台湾南部の「高雄」から車で40分ほどの位置にある「台南」という地区を採り上げていました。
台湾南部は,首都の台北がある北部と比べて台湾語の使用頻度が高いという特徴があります。中国語を学習している人は,この番組を見て「あれ,何を言っているのか全然わからない!我听不懂!」と思ったかもしれませんが,ご安心を。番組の中で話されていたのは7割が台湾語で,私もわかりませんでした。
番組の感想として,赤崁楼と,五条港の2つの場所について書きたいと思います。
番組の中でも説明がありましたが,台南は台湾の歴史が始まった場所です。清,朝の時代は台湾の首都であり,政治,経済,文化の中心でした。今でも多くの古跡が残っており,台湾の京都といったところでしょう。赤崁楼は,そのうちの1つです。
赤崁楼は,オランダが台湾を統治していた時代(1624〜1661)に建てられた建造物で,防衛拠点として利用されていました。実際に私も訪れましたが,300年以上たった今でも大砲が残っています。1661年に鄭成功がオランダ軍を撃退してからは,最高行政機関として政治の中心なります。その功績から,鄭成功は神として祀られていて,彼の銅像や絵が数多く飾られていました。この,台湾の歴史上超重要人物の鄭成功ですが,なんと彼は日本人と台湾人のハーフ(最近の用語ではダブル)なのです!こういうことも,台湾人が親日なことにも関係しているのかもしれません。

2つ目の五条港についてですが,実を言うと,番組を見るまで何も知りませんでした。この街の民家には,2階に扉があります。この扉は何のためについているのでしょうか?
どうやら,約100年前までこの辺りは運河で覆われ,現在人々が歩いている道も水の中。そのため,当時はこの扉を利用して荷物の出し入れしていたらしいのです。私はそれを聞いて,たった100年でこんなに変わるのかと驚きました。テレビで数分しか見ていませんが,かつて水が流れていた面影は一切ありませんでした。是非,次回台湾を訪れた際に寄って見たいと思います!(ゼミ生 小野拓也)